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送粉者と農業の重要性を伝える 団体×女性部×JAが連携

2022.07.13

 「耕作放棄地を活用した景観保全」と「日本ミツバチと農産物の環境保全」を基軸とした地域農業の活性化に取り組む団体「岩田布袋蕎麦プロジェクト」は6月30日、JAぎふ女性部芥見支部を対象とした「日本ミツバチとソバのおいしい関係」と題した講習会を開き、部員24人が参加しました。

 「岩田布袋蕎麦プロジェクト」は、農産物の受粉に欠くことのできない花粉を運ぶ送粉者である日本ミツバチを保護するため、広葉樹の植生が多く分布する岩田西地区の耕作放棄地での日本ミツバチの花粉と蜜源となる蕎麦栽培等を2019年から始めています。近年の気候変動などの影響を受け、世界的に送粉者の減少が見られるなか、日本でも農産物の花粉交配用ハナバチなどの不足が問題となっていることを受け、野生送粉者の確保に必要な農地周辺の環境整備を進めることで、日本ミツバチの増殖と農地再生をめざしています。

 この団体を支援してきたJAぎふ芥見支店が、「食」と「農」を伝える活動を展開する芥見支部と連携することで、地域農業と地域活性化の相乗効果が期待できると芥見支店が「岩田布袋蕎麦プロジェクト」に講習会を依頼して実現しました。

 この日は、「岩田布袋蕎麦プロジェクト」の前田伸代表から送粉者が農業にもたらす経済効果や重要性などの講習会が行われたのに続き、栄養士の大森久仁子さんから蕎麦の栄養素やレシピが紹介されました。参加者には「岩田布袋蕎麦プロジェクト」が収穫した蕎麦粉とレシピが配布されました。

 芥見支部の酒井知恵子支部長は「送粉者の恩恵があってこそ農業が成り立っていることを知る機会となった。今後は蕎麦粉を使った料理教室などを活動に取り入れていきたい」と話しました。芥見支店の豊吉隆治支店長は「『岩田布袋蕎麦プロジェクト』と女性部、支店が連携することで、食材としての蕎麦の有用性と共に、送粉者の保護の理解拡大に努めたい」と話しました。

 今後は、蕎麦打ち体験やそば粉を使った加工品の開発に取り組んでいく予定です。

写真①=日本ミツバチの標本を観察する参加者

写真②=前田代表の講習会を熱心に聞く参加者

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